こんにちは、hacomono のCTOのまこ(@macococo)です。
今年の7月から、開発組織のカルチャーに対して横断的にコミットする Engineering Office というチームを立ち上げました。3ヶ月ほど経過していくつか成果が出てきたので、この記事で紹介したいと思います。
Engineering Office とは?
改めて Engineering Office とは、チームの成長・カルチャー・エンゲージメントにコミットするチームと定義しています。スタートアップによくある、プロダクトの PMF 達成のためにゴリゴリ機能開発をすすめるフェーズから、組織がスケールしていく中で、ただモノを作るだけでなくカルチャー醸成にもコミットしていくフェーズに切り替えていくために立ち上げたチームです。
まだこのチームに対して専任が付けられる体制ではないため、日頃から組織カルチャーに興味がありそうなメンバーに声をかけ、私を含めた有志のチームとして立ち上がりました。ゆくゆくは VPoE や EM 主導のチームに変えていく想定です。
立ち上げのきっかけ
昨年までの開発状況であったり、1on1 でのメンバーから「エンジニアとして成長できているかわわからない」といった声を聞き、今後のエンジニア組織のコンディション・モチベーション形成に危機感を覚えていました。
- 事業は成長しているかもしれないけど、エンジニアとして成長できる環境になれているのか…
- エンジニア採用がずっとテーマとなっていく中、外面だけを良くするのではなくカルチャー醸成にコミットしたい…
- 横串で旗振っていく役割が必要そう…
こんなことを考えていた際にちょうどジョインいただいた EM の方に Engineering Office チームというヒントをいただき、今回の立ち上げに繋がりました。他社の事例を調べてみると、メルカリさんやコドモンさんの記事が目立ちます。各社の取り組みも非常に参考にさせていただきました。
具体的な進め方と足元の成果
まずはチームで課題感や、こんなことやってみたら面白いのでは?他社のこの事例が良さそう!といったアイディア出しを行い、カテゴリ分けを行ってみました。寄せてみると、カテゴリがそのまま Engineering Office のテーマにもなりそうです。
- 社内コミュニケーション
- 可視化
- 外部発信
- 採用
- DX
- 福利厚生
- 成長支援
- オンボーディング
出てきたアイディアは50個以上。もちろん一気に全てを進めることはできないので、各施策の ROI から優先順位を決め、チームメンバーに担当として持ってもらい推進することで、この3ヶ月で以下の成果を挙げることができました。中には進める上でコストがかかるもの、エンジニアだけというより全社的に進めるべきものもあり、コーポレートチームとも連携しながら進めました。
- スクラムマスター研修制度 (リーダー層以上が対象)
- 資格取得支援制度
- JetBrains エディタといった有料ツールの購入ルール整備
- メンバーの意見を定常的に集める目安箱の設置
- 新メンバーの歓迎会実施ルールの策定
- エンジニアのスキルの現在位置と目標を可視化する星取表制度
目安箱は Google Forms を使ってこんな感じに。毎月開発している LT 会に合わせて皆から意見を募集していきます。
星取表は Notion を使って管理してみています。それぞれのメンバーが強み・弱みと感じている部分が可視化されており、今後の成長目標の設定・チームアサインなどに活用していきます。
有料ツールの購入などはこれまでも OK ではありましたが、知ってる人だけが得しているような状況となってしまっており、今回をきっかけに改めてルール化 → 共有を行いました。組織がスケールしていく中で、ふわっとしている情報を整備していくきっかけにもなっています。
まとめ
今回は Engineering Office というチームの取り組みをご紹介しました。
今後の展望として、採用イベントの企画・リードなど採用広報寄りの施策や、参加メンバーを定期的にシャッフルしたりして、全員で開発組織のカルチャー作りにコミットできる体制作りも考えていければと思ってます。まだまだ始まったばかりの取り組みですが、開発組織作りの何かの参考になれば幸いです。