こんにちは、hacomono QA部SETチームの森島です。
QA部では隔週に1時間「Kaizen MTG」と称して課題や改善したいことを募り、議論を通して改善案を決めて実行する仕組みを運用しています。
今回はそのKaizen MTGをどうやって運用しているか、実際にどんな課題・事象を扱っているかを踏まえて紹介します。
現在QAメンバーが各プロダクトチームに専属でアサインされている体制になりましたが、Kaizen MTGの取り組みはQAメンバーが各チームにアサインされる体制になる前から取り組んでいました。
現在も変わらずQAという括りでこの改善活動が続いています。
Kaizen MTGの運用
Kaizen MTGのやりかたはとても簡単です。
- Kaizen MTGまでに各自がNotionのDBのボード(Kaizen Boardと呼ぶ)に課題や改善案をチケットとして起票する
- Kaizen MTGの開催
- 対応中のチケットを確認
- 対応が完了していれば内容を共有してアーカイブ
- 対応が完了していなければ次回やる内容を議論する
- 新しく起票されたチケットを確認
- 課題の詳細を共有
- 次回Kaizen MTG開催までにやること(Next Action)を決定
- 対応中のチケットを確認
- 次回Kaizen MTG開催まで非同期でチケット担当者が対応
チケットで課題を管理して、Kaizen MTGで議論して、非同期でどんどん対応していくという簡単ステップです。
Kaizen Boardは添付画像の通りステータスで進捗を管理されています。
チケットの内容はさまざまあり、粒度もさまざまです。
次はKaizen MTGで対応したチケットの一部を紹介します!
Kaizen MTGで対応した内容
Sentryのエラー通知チェックが担当制になった
hacomonoではSentryが導入されており、テスト中に発生したエラーをSentryがキャッチしたらSlackに通知していますが、これが確認されないときがありました。
個々人の努力によってSentry通知から不具合チケットとして起票されることもありましたが、Kaizen MTGを通して、Sentry通知の重要性について全員が理解して、QA部の取り組みとして通知を確認していくことになりました。
この取り組みの結果、いまでは朝に担当が自動で通知されるので自分が通知をチェックする意識を持って取り組み、通知をみても内容がわからないときは相談することで、段々とQA部に知見が増えてきています。
QAオンボーディング改善
QA部に新しくメンバーが加入したときのオンボーディングの改善です。
既に対応した課題やいま対応中の課題も含め徐々に改善されていっています。
- QAメンバーとのWelcome 1on1をメンターがセットする
- いままでは各メンバーによる自主的な取り組みでしたが、早く他のメンバーと打ち解けて活躍できるために、強制的な取り組みに変更しました
- 口頭で補足していたツールの使い方などをドキュメント化する
- JIRAやQaseなど利用しているツールの説明やルールなどをOJTで対応していましたが、人に依存しやすい内容だったのでドキュメント化することになりました
- 全社員に対してQA部のMVVや取り組みを紹介する
- QAメンバーに限らず他の部の新入社員にも、QA部とはなにかを知ってもらうきっかけとして簡単な紹介をするようになりました
インシデント発生時の動き方を決める
残念ながらテストはしていても全てを防ぐことができずにインシデントが発生してしまった場合、これまではQAメンバーが自発的に動くことは自主性に任せている状態でした。
QA部全体の目標としてインシデントの発生件数をできる限り少なくしたいという思いがあったため、個人のナイスな取り組みにせず、QA部として取り組んでいくことになりました。
インシデントにQAメンバーが積極的に関わることで、hacomonoの仕様の知識や再現確認など得意領域を活かして問題を特定しやすくするなどで貢献し、インシデント自体はリードタイムを短縮することが狙いです。
一方課題としては、QAメンバーそれぞれ詳しい領域がバラバラで、インシデント対応に飛び込めば解決する、ということではないので、議論の末に事象に詳しくなくても一旦飛び込んでわからない領域の場合は詳しい人にボールをパスする、という取り組み方で試してみることになりました。
Kaizen MTG自体の課題感
簡単に始められる一方でKaizen MTGは放って置くと以下のような課題が出てきます。
- 課題の粒度が大きいためずっと対応中に残っている課題
- 非同期のため進捗が個人の頑張りに依存してしまう課題
課題の粒度が大きいためずっと対応中に残っている課題
課題が残ったままの場合、そこにあるのが当たり前になり、何をしたのか思い出すのも難しくなり、段々と手が付かなくなってしまうという負のサイクルが発生していました。
そこで課題のNext Actionを次の2週間で取り組める範囲にするというルールを設け、チケットの棚卸しをしました。2週間という単位はKaizen MTGの開催が隔週なので、そのタイムボックスと合わせるためです。
2週間を超える範囲はチケットを分割してToDoレーンに入れておき、その課題に取り組む必要がでたら取り組むようにすることで、チケットの生存期間を短くするようにしました。
非同期のため進捗が個人の頑張りに依存してしまう課題
非同期での対応かつ完了を催促されない環境下のため、当たり前ですが対応が後回しになってしまっておりチケットが残り続けるような状況でした。
まだ解決まで至っていないですが、単純に一人で頑張らないようにタスクアサインを二人にすることを試してみています。
依然として普段の業務がある中でさらに改善活動も!となると時間の捻出が難しい課題が残っており、いますぐの解決が難しいですが他にもActionをもっと簡単な内容にするなど引き続き改善の循環が止まらない仕組み作りをしていきたいと思います。
最後に
QA部による全員で取り組む改善活動の紹介はいかがでしたでしょうか?
hacomono QAはこれからも現状に満足せず、世界に通用する最高のQA組織になるべく改善の手を止めず続けていきます!
hacomono QAは積極的に採用しています。
本記事でhacomono QAチームが気になった方はお気軽にお問い合わせください、まずはカジュアル面談でお会いしましょう。